プラモデル製作は素組みで楽しんだり手を加えたり塗装したり様々な製作で楽しめますよね。
仕上げの塗装では筆塗りが最も手軽に楽しめるとおもいますが、ムラなく仕上げたり塗膜が厚くなりやすく実はけっこう難しいです。
エアブラシを持っていると筆塗りと併用して塗装できますのでまた違った製作方法が楽しめます。
エアブラシってちょっと敷居が高いな...
そんなことありませんよ
自宅でエアブラシ、というとちゃんと作業スペースを確保してコンプレッサを設置して...
というイメージもありますが手軽に使えるエアブラシもたくさんリリースされています。
さっと取り出して手軽にエアブラシが使えると塗装の楽しみ方が増えますよね。
充電式エアブラシは最も手軽に使えるエアブラシですが、使用時間が気になるかもしれません。
そんな時は電源につないで使えるコンパクトなコンプレッサーのエアブラシはどうでしょうか。
この記事では「エアテックス メテオ2」という、コンパクトなエアブラシを紹介します。
この記事はこんな方にお勧めします。
- エアブラシ塗装にもチャレンジしたい
- エアブラシはちょっと敷居が高いと思っている方
- どのくらい塗装につかえるのか知りたい方
- 「エアテックス メテオ2」について知りたい方
- 「エアテックス メテオ2」のメリット、デメリットを知りたい方
エアテックス メテオ2を使ってみた
本記事ではコンパクトなコンプレッサーを備えたエアブラシ「エアテックス AIRTEX エアブラシワークセット メテオ2 (コンプレッサー&エアブラシセット)」 を使用して試し吹きなどレビューしています。
まず感想から言いますと、特に不満なく使えました。
むしろ圧も必要十分、充電式エアブラシと比べると圧倒的。
スペースも思ったより取らないし、
塗装の練習、入門用としては性能十分、いや十二分に使える。
と感じました。
自宅の作業スペースには限りのある方が一般的ではないでしょうか(僕もそうです)。
そういった点からは選択肢は限られますが、そういう方にピッタリと思いました。
コンプレッサーの音量もそれほど大きくなく(イメージはシェーバーくらいでしょうか)、帰宅後の空き時間でプラモの製作作業できるかもしれませんね。
試し吹き(プラ板に)
プラ板に試し吹きをしてみました。
コンプレッサの自動停止機能があり、これは本体の風量調整つまみを弱くしていくと動作しなくなります。
風量調整つまみを、動作するときの状態(最大)と動作しなくなる風量の状態付近の設定でそれぞれ試し吹きしました。
下の写真は次の条件で吹き付けたときの状態です。
- 左の3本線はエアブラシのレバーで吹き出し量を最大 – 中 – 弱、
- 右の3本線はニードルキャップ(ハンドピース先端の部品)を外して吹き出し量を最大 – 中 – 弱、
水性塗料を使用して塗料の濃度は適当(2倍希釈程度)で試しています。
ニードルキャップを外して使用するときは先端からニードルが露出するのでダメージを与えないように、また先端はかなり鋭利になっているのでけがをしないよう自己責任で使用しましょう。
- 風量調整つまみ最大
- 風量調整つまみ弱(自動停止するかしないかくらい )
- 細吹きで適当に線を引いてみました。
このくらい細吹きできればグラデーション塗装もチャレンジできますね。
試し吹き(パーツに)
製作中のキット(百式)を塗装してみました。
問題なく塗装できますね。
使用してみて思うこと
塗装の性能で特に不満は感じません。
充電式エアブラシよりも圧は強いので塗装の性能や技量による使い勝手の幅は間違いなく高いと感じます。
では「エアテックス メテオ2」についていろいろとみていきましょう。
取扱説明書
仕様については添付されている取扱説明書で確認できます。
本体
コンプレッサー、エアブラシの全体像です。
エアブラシはコンプレッサーの上端にスタンドとして差し込んでおけます。
本体上部にあるつまみで風量調整ができます。
写真の左側面に電源スイッチがあります。
最高圧力は2.5Mpa/36PSI(参考値)
圧力スイッチ作動停止圧力 約0.15Mpa
という仕様になっています。
充電式エアブラシはだいたいどれも 0.1Mpa程度を謳っています。
本体の風量つまみで弱に合わせていったときに自動停止機能が効かなくなる圧力の時が充電式エアブラシと同等レベルの圧力と考えると、かなり圧力は高いですね。
普段使いで充電式エアブラシを使用していますが、実際に十分な性能差を体感できました。
エアブラシの操作性
必要な機能は備えています。
ダブルアクションでエアーだけ出す(プッシュ)、塗料の噴射(レバーを引く)が可能です。
細吹きもできますし、グラデーション塗装もチャレンジできますね。
エアテックスの他の充電式エアブラシとも同じハンドピースのようです。
部屋の作業スペースに制約があるときに購入するエアブラシの選択肢は限られますよね。
取扱説明書にコンプレッサー本体サイズの記載がありませんが、実測で
約 110mm x 110mm x 60mm (調整つまみやスイッチの出っ張り除く)
でした。
コンプレッサーのサイズ的には机の上に置くことを想定すると問題ないサイズ感といえるでしょうか。
ホースも1.8mと十分なのでコンプレッサーは足元においてもいいでしょう。
コンプレッサーを足元に置く場合には、エアブラシを置くスタンドが必要になります。
ただ、机上に置く場合でもハンドピースを本体に差して使用するときには、本体が塗料まみれになることは避けられないと思います。
そういう点でもスタンドは別で用意したほうが良いでしょう。
なお、充電式エアブラシのレビューも別の記事でまとめていますので比較としてあわせてどうぞ。
洗浄(うがい洗い)
エアブラシを購入するときに事前に確認しておいた方が良いポイントがあります。
それは「うがい洗い」ができるかどうか。
塗料の入れ替えの時や片付けの際にはハンドピースやタンクの洗浄が必要になります。
エアブラシによっては「うがい洗い」ができるものとできないものがあるようです。
購入の際にはできるかどうかを確認して購入すると、実際の塗装作業での洗浄工程が楽になります。
「うがい洗い」はエアブラシのノズル出口を塞いで(もしくはノズルを緩めて)エアを送るとエアが逆流してタンク内をブクブクと洗浄することができます。
メテオ2では「うがい洗い」ができました。
音
コンプレサーの性能によるものと思いますが、使用時の音は控えめでです。
仕様上では50dbと記載されています。
実際に使用したところではシェーバー程度かなという印象です。
本格的なコンプレッサーだと、音量と振動も気にしないといけませんが、とくに振動面ではほとんど気にしなくていいと思います。
居住環境には寄ると思いますが、帰宅後にちょっと作業しようかな、という時でも作業ができるというのはポイント高いですよね。
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エアブラシと合わせて買いたいもの
エアブラシでの塗装作業を楽しむためには筆塗りとは異なり環境をそれなりに整備したほうが良いですよね。
塗装ブース
自宅で作業専用スペースを確保するのはなかなか難しいとはおもいますが、換気や風通しを良くするなどの環境整備はどうしても必要になってきます。
簡易的に段ボールで加工したり換気扇の下での作業など皆さんはいろいろと駆使して作業をしているのではないでしょうか。
エアブラシ塗装では塗装ミストが飛散してしまうのですが、軽減してくれる簡易ブースというものがあります。
ダクトやファンがついた塗装ブースがもちろんのぞましいのですが、吹き付ける塗装ミストをハニカムが軽減してくれます。
繰り返しますが、本来はダクトファンを通して室外へつなげるのが望ましいです。
この塗装ブースは、完成サイズが幅35cm×高さ35cm×奥行39cmで塗装作業の際に十分な高さ、幅があります。
缶スプレーは圧が高いので吹き返しが多いですが、このエアブラシとの組み合わせでは缶スプレーほどの吹き返しはなくある程度ミストを軽減してくれます。
段ボールなので100均などで手に入れられるファンなどと組み合わせて自身で改造なんてことも容易ですね。
使用時に組み立て、使わないときは分解して箱にしまえば場所を取りませんね
ファンやダクトがついているわけではないので、あくまで簡易的に塗料ミストの飛散を低減させるものとなります。
ファンがついているタイプも様々なものがあり、シングルファン、ダブルファンなど選べます。
シングルファンを参考で載せておきますが吸引力をあげるならダブルファンを選んでみてもいいでしょう。
塗装ベースとクリップ
筆塗りと違い塗装の際にはパーツをある程度分解するので塗装ベースやクリップが必要になってきます。
製作するキットによりますが、塗装ベースとクリップは多めに用意しておくといいですね。
小さな塗装ベースを何個かそろえておくか、大きいものを用意しておくか、好みで選べば問題ないでしょう。
クリップはパーツのサイズ、形状によって使いやすさが違いますので何種類か用意しておくといいでしょう。
やすりがけや表面処理
塗装前処理やちょっとした加工でパーツの面だし、エッジだしに挑戦してはどうでしょうか。
塗装をするのであれば、表面処理、やすりがけをして作品のクオリティアップに挑戦してみましょう。
平らな「面」をだすなら「紙やすりの当て板」を使用するときれいに仕上がります。
こちらの記事では「紙やすりの当て板、チョップレート」を解説しています。
少々の手間で作品のクオリティがアップしますよ。
製作工程でのやすりの削りカスやプラごみ、プラカスが気になる場合、また細かい作業に目がつらい年代になってきたらコンパクトな作業台「ワークステーション」もお勧めです。
周辺小物
作業スペース周辺に関連小物も並べてみませんか?
ニッパーややすり、ナイフ、ピンセットやブラシ、接着剤など基本的な工具を周辺に配置して、ちょっと贅沢な自己満足感を味わえます。
Bucassoシリーズは組み合わせて拡張できるので、追加で買い足して自分にあったシステムに仕上げていくこともできます。
ハンドピースのスタンド
コンプレッサーを足元に置く場合には、ハンドピースのスタンドが必要になります。
ただ、前述しましたがハンドピースを本体に差して使用するときには、本体が塗料まみれになることは避けられないと思いますのでスタンドは別で用意したほうが良いでしょう。
エアブラシ エアテックス メテオ2 を使ってみたのまとめ
実際に使用してみて感想をまとめます。
メリット、デメリット
大きなデメリットはとくに見当たりませんでした。
あえて言うなら
- ハンドピースのスタンドが別体で付属されていればなおよかったかな、
という点でしょうか。
まあ本体にはハンドピースを差すところが用意されているので、あえてこれを挙げることが申し訳ないです。
デメリットだと思う場合にはこの際便利なスタンドを買ってしまおう、ということでカバーできる点ですね。
価格帯から、充電式エアブラシと比較してのメリットとして挙げると
- 使用時間に制約がない
- 同等の価格帯でありつつ圧力が高いので塗装の自由度、作業の幅は広い
- 圧が高いので様々な塗料に対応しやすい
- コンプレッサーが別なので作業中に邪魔にならない
- 充電式にこだわらないのであれば十分満足できる性能が手に入る
もし充電式エアブラシでの圧力に不満がある場合にはとてもお勧めのエアブラシだと思います。
エアブラシという観点でいうと筆塗りよりもグラデーション塗装やキャンディ塗装のやりやすさという点ではこれからチャレンジしたいという方にはお勧めできます。
別の記事にグラデーション塗装、キャンディ塗装についてまとめていますのでこちらからどうぞ。
まとめると
自宅に十分な作業スペースが確保できない時点で選択肢は狭いのですが、
そんな中でも充電式にこだわらず、
そして本格的なコンプレッサーまで手が出せない、
という場合にはちょうどよいエアブラシではないかと思います。
エアブラシの性能としては圧力がポイントになりますが、充電式エアブラシと比べると全然違います。
個人的には充電式と比較するとほぼ同等価格なので、バッテリーがないぶん圧力に振っているイメージですね。
リーズナブルで同等価格で圧力を優先させたいというのであれば、「メテオ2」はとてもお勧めできるエアブラシだと思います。
筆塗りと合わせてキットの製作のバリエーションが増やせて、
細吹きできてグラデーション塗装もチャレンジできて、
自宅の限られた作業スペースで塗装が楽しめて、
動作音もほどほどで帰宅後のちょっとした空き時間でコツコツ作業してみようかな、
なんて想像しただけでも楽しみになりますよね。
そんなエアブラシだと思います。
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