最近のプラモデルは接着剤不要でランナーから切り取って説明書の通りに組み立てるだけで完成度の高い作品に仕上がります。
特にガンプラなどロボットものがこの傾向ですね。

ニッパーがあればとりあえず仕上げられますがせっかくの作品なので少しでも美しく仕上げたいですね。
この記事では
- プラモデルにチャレンジしてみよう
- 塗装まではしないけど作ったことがある
という方をを中心にガンプラや接着剤不要のキットを前提にお勧めツールについてまとめています。
高価な道具はなくてもいいですがやはりいいものは長く使えますし仕上がりも違います。
必要なもの、あればいいもの、に分けてそれぞれ紹介します。
これだけあれば素組みはOK!
素組みとは?
読んで字のごとく素のまま組み立てて完成させる状態ですね。
仮組みという言葉も耳にすると思いますが、状態でいえば近いイメージですが”仮”組みなので、塗装や改造する前に一度組んでみて確認する目的で組み立てる状態とおもうとイメージしやすいかもしれません。
ぱち組みということばも聞きますが、ぱちぱち組み立てて完成させる状態、完成形というよりは組み立てている状態を示しているようですね。
これらの定義に正解はなく各自どこまでがどれ、何をしたら素組みではないのかなど皆さんそれぞれ解釈は異なるかもしれません。
言いやすい言葉で使っていると理解しています。
それでは素組みで必要となる工具について解説していきます。
お勧め工具の紹介
必要なもの
- ニッパー
- デザインナイフ
- ピンセット
ニッパーだけあれば作れますが、片刃ニッパーとデザインナイフを使って少しの手間をかけてきれいに仕上げてみてはいかがでしょうか。
あるといいもの
- 接着剤
- カッティングマット
- (すこし奮発して作業台)

次の項から各工具の解説をしていきます。
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工具の解説
ニッパー
部品を切り離すための必需品です。
すでに取れそうな部品であっても手でもぎ取るようなことは避けてきちんとニッパーで切り離しましょう。
無理にもぎ取るとその部品のゲート部分(ランナーと部品がつながっている部分)がえぐれたり白く白化してしまいます。
家にあるDIY等で使用するようなものだと大きさや歯の状態にもよりますが切った断面がきれいに切れません。
工作用の先の小さく刃の鋭いもののほうが作業がし易いですが、更に言うと刃の形状は気にしておきたいですね。
まずおすすめは小さめのニッパーと片刃ニッパーの2本揃えておくことをおすすめします。
- まずは普通の両刃ニッパーでパーツから少し離れた位置でランナーから部品を切り取る
- 片刃ニッパーで部品に残ったバリを切り取る
ニッパーの選び方
ランナーを切るニッパーは先がある程度細くて作業しやすければ最初はこだわらなくてもいいかもしれません。
しかし実際切ってみると専用で売られているものの良さがわかってきます。
先が薄くて細く細かいランナーの隙間に入れることができるので狙った場所をカットできます。
ラインナップとしては薄さと細さが鋭利になっていくにつれ高価になっていきます。
最初から高価なものではなくてもまずは手ごろな仕様をものを使ってみて自身にあったものを把握していくのがいいと思います。
タミヤ製ニッパーでは以下のような名称がありそれぞれにバリエーションがあります。
- 先細薄刃ニッパー
- 薄刃ニッパー
- クラフトニッパー
- 精密ニッパー
- モデラーズニッパー
片刃ニッパーはゴッドハンド(GodHand) アルティメットニッパーが有名ですが、少々高価なので僕は「ぬるっと切れる片刃ニッパー」を使っています。
切ったときのぬるっとした感覚はなかなかいいものです。
片刃ニッパー切断部の比較
1.オレンジの線のあたりを両刃ニッパーでカット

片刃ニッパーの刃は薄くてデリケートなのでランナーをカットする際には使用を避けた方がよいです。
2. 残っているランナーを片刃ニッパーでやさしくカット
左は両刃ニッパーでカット、右は片刃ニッパーでカットしたところです。
左の方が白化や残っているバリも大きいですね。
2回の作業で切り取ることでパーツ側のゲート部の白化を最小限に抑えられ、切断個所の見た目が向上します。
デザインナイフ
普通のカッターナイフでも部品のバリを削ったりできますが、デザインナイフを使うことでよりきれいな断面に仕上がります。
デザインナイフには以下のような特徴があります。
- 刃の形状が精密な作業をすることを目的にデザインされています(刃先の形状も複数あります)
- 持ち手が鉛筆のように持ちやすく作業がしやすい
作業のしやすさは一度使ってみるとわかりますが、切れ味や作業性を考えると必ずほしい道具に挙げられます。
プロのモデラーの方々も、工具を一つ選ぶとしたら必需品として一番に挙げる道具がデザインナイフです。
デザインナイフを使用する際にはカッティングマットも合わせて用意しておくことをお勧めします。

小さなお子さんがいる場合など、手の届かないところに保管するなど取り扱いには注意しましょう。
ピンセット
もしキットにデカールが付属しているようならピンセットを使用しましょう。
先は適度に細いもの、つまんだ時にピンセット自体がたわんでしまわない程度に強度のあるものがお勧めです。
水転写式デカールが付属している場合にはピンセットは必須といえます。
鋭利なピンセットは取り扱いに気を付けて使用しましょう。
接着剤
必要なもの、あるといいものの項にはリスト化していませんが、接着剤不要のキットでも破損してしまった場合の補修や、スケールモデル、旧キットにも使用しますので用意しておきたいツールです。
また先述しましたがゲートの白化を隠すときにも使えます。
ガンプラなどで主流のスナップフィットといわれる接着剤不要のキットでは必要ないのですが、「旧キット」と呼ばれる従来からのキットやスケールモデル(実際のモデルがあるもの)では接着剤は必須となります。

カッティングマット
作業台の上で直接作業をすると傷などつけてしまいますので、デザインナイフでデカールやマスキングテープをカットするとき、部品の加工作業時などで下に敷いておきましょう。
様々なサイズ、色など販売されていますのでAmazonでカッティングマットを探してみましょう。
なお、プラモデル製作ではプラカスや削りカスが出てしまい、作業後の片付けが気になるところです。
そのような時には、作業台(金属プレート)に無数の穴が開いていてプラカスを穴から下のトレイにまとめてしまえる作業台というものもあります。
カッティングマットも付属していて、ルーペやLEDライトも備わっていますので様々な作業に対応できます。
便利な作業台「プラモ向上委員会 ワークステーション」についてはこちらの別の記事に詳細をまとめています。

プラモデル製作 素組みや仮組みにおすすめ工具のまとめ
ガンプラはシンプルに組み立てしただけでも合わせ目がほとんど表に出ないよう設計されています。
しかし、ゲート跡についてはどうしても見える箇所に残ってしまうことがほとんどです。
素組みで完成とするのであれば少しでも目立たなく、きれいに仕上げたいですね。
最初から高価な工具類をそろえる必要はありませんが、それぞれの工具は目的に合わせて設計、考慮されているものです。
自分に合った工具を見つけてプラモデル製作を楽しみたいですね。
次のステップとして塗装に関しての工具類について別の記事でまとめていますのでこちらからどうぞ。

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