HGUC アッガイを体育座りさせてみませんか?
MG アッガイはギミックとして体育座りができるように、関節の伸縮ギミックが盛り込まれています。
一方HGUCは可動域はかなり広いものの体育座りはできません。
構造上の違いは股関節が左右に広げられるかがポイントになってきます。
この記事ではタダでできる改造方法を図解入りで解説していきますので是非試してみてください。
この記事は、
HGUC アッガイを体育座りをさせたい!
という方にお勧めします。
なぜ体育座り?
アッガイといえば体育座りのイメージです。
MG アッガイや、それ以外でも発売しているアッガイのフィギュアやグッズでは体育座りが可能になっているものが多数あります。
アッガイの体育座りは、劇場版 ガンダム II 「哀・戦士篇」(1981年7月11日公開)のパンフレットの裏表紙に描かれた安彦良和氏のイラストが最初となります。
以降、萌えキャラの要素が加えられたり様々なキャラクターとして発表されています。
MGアッガイでは体育座りができるよう関節にギミックが仕込まれていますがHGではそうはいかないですね。
HG アッガイ の改造 ”体育座り”化の準備
それでは改造方法を解説していきます。
お尻を地面につけた完全な体育座りとまではいきませんが、部品の脱着や支えがなくてもポーズを維持できる状態に仕上げることができます。
準備
作業に必要な工具類です。
工具類
- ニッパー
- デザインナイフ
- ピンバイス
- 接着剤
- ノギスやメジャーなど(あれば)
材料
- アッガイのキット製作後に残ったランナー もしくは 4mmφのプラ棒
- 瞬間接着剤もしくは少量のパテ
- マスキングテープ
工具類の解説
ニッパー
部品をパキパキ切り取る際に使用するので、普段使用しているニッパーで問題ありません。
片刃ニッパーは刃がデリケートなので今回の作業には向きませんので避けましょう。
ただ通常のパーツ切り取りの際、ゲート切り取りの際にパーツの乳化を低減してくれる優れたニッパーですので、もしお持ちでなければそろえておきたい工具の一つです。
デザインナイフ
パーツやランナーの切断面を整えるのに使用します。
一般的なカッターナイフでも作業は可能ではありますが、こじるような作業になるので刃がかけてしまうかもしれません。
デザインナイフのほうが作業に向いていますが、刃先は新品ではなくて構いません。
ピンバイス
2mmφ程度のドリル刃を使用します。
目的は補強用のランナーを差し込むための穴開けですので補強用に使うランナーもしくはプラ棒に合わせてドリル刃の径を選んでください。
ドリル刃は単体でも購入できますが様々なケースで違う径のドリル刃を使用するケースがありますので、複数の径の刃がセットになったものを揃えておくと便利でしょう。
接着剤
プラモデル用の一般的なもので問題ありません。
ノギスやメジャーなど(あれば)
延長した軸の長さや軸の径を測定するために使用します。
現物合わせでも作業はできますので、もし手持ちで工具があれば使用してください。
材料の解説
アッガイのキット製作後に残ったランナー もしくは 4mmφのプラ棒
4mmφのプラ棒(もしくは手持ちのランナーで4mmφ)があれば後述する瞬間接着剤やマスキングテープは不要です。
瞬間接着剤もしくは少量のパテ
延長した関節の軸の太さの調整に使用します。
(4mmφのプラ棒を使用する場合は不要)
マスキングテープ
延長した関節の軸の太さの調整に使用します。
(4mmφのプラ棒を使用する場合は不要)
HG アッガイ の改造 ”体育座り”化の作業の解説
軸を延長するためのランナーを切り取る
アッガイ製作後に残ったランナーDから一番太い部分(写真の黒矢印)を切り出して使用しました。
キット本体の軸は4mmφ
切り出したランナーは3.5mmφ
4mmφのプラ棒があればプラ棒を使用
ランナーをいったん10mm程度の長さで左右のもの2本を切り出します。
この矢印で示している部分のランナーの太さが直径3.5mmとなります。
キット本体の軸の太さ(軸を受ける側のポリキャップの内径)がφ4mmですので、後程太さの調整をします。
軸補強のための細いランナーを切り出す
補強のため細いランナーを左右2箇所分切り出します。
ランナーCから2mmφを探して使用(矢印の部分等)。
本体の軸と延長用ランナーに穴をあける
補強用ランナーを差し込む穴をあけるために切り出したランナーにピンバイスで2mmφの穴をあけます。
本体の軸にも同様にピンバイスで2mmφの穴をあけます。
穴の深さと切り出した補強用のランナーの長さを調整して、接着前に確認しておいてください。
軸の延長
接着剤を流し込み、補強用のランナーを差し込み接着します。
切り出したランナー3.5mmφ(もしくは4mmφプラ棒)も接着剤で接着する。
脚部側パーツの加工
部品の脱着なしで体育座りをさせたいので、本体側の軸はできるだけ長く確保し、通常の可動域もできるだけ確保を目指します。
よって、延長した軸の長さを確保するため、股関節パーツの中身を切り取って軸が奥まで差し込めるように加工します。
軸を延長しただけでは写真のように足が奥まではめることができません。
軸が突き当たる壁と、その先にあるピンとダボ穴もカットします (印の部分)。
カットした後の写真
作業としてはニッパーなどででパキパキとカットしています。
延長した軸が干渉しない深さまで彫り込みます。
このときに無理にこじって外側ダメージが生じないように注意。
見えない部分なので整えなくてもいいですが、適当にデザインナイフなどで切り取った断面を干渉が生じないように滑らかにしておくと後で動作がスムースに。
可動範囲も確認しながら奥まで差し込んだ状態で、できるだけ長い状態で軸をカットします。
写真左:奥まで差し込んだ状態(通常形態)
写真右 : その時の脚が開ける可動範囲
体育座りをさせるために関節パーツを抜けないところまで引き出して、上に回転させてみます。
この状態での軸延長分の長さは5.5mm延長となりました。
仮組して実際に動かせるか、座らせることができるか、を確認して最終仕上げに進みます。
すべての部品を組付けた状態での可動範囲の確認をします。
この際に下の写真では暫定処置で軸にマスキングテープを巻き付けて軸が抜けないようにし確認しています。
関節パーツは外れやすくなり接着剤等で仕上げることになるので先に動作確認をしておくことをお勧めします。
外装付けないと顔が怖い…
お尻を地面につけるポーズはとれませんが、体育座りのポーズが可能になっています。
軸の太さが3.5mmφのままだと受け側のポリキャップの径4mmφに対してスカスカなので、マスキングテープを巻くか瞬間接着剤もしくは少量のパテをもって抜けない程度に軸を太らせれば作業は終了です。
補足
今回は処理していませんが、塗装をする場合には関節のクリアランスがないために関節のカバーと胴体が干渉して塗装がはがれてしまいます。
本体側を削ってカバーとのクリアランスを確保してあげると塗装の剥がれを気にせずポーズをとって遊べるようになるでしょう。
もうちょっと補足
ここまでご覧いただいて気づいたかもしれませんが、結構細かい作業でしかもプラのカスが出てしまいます。
パーツを拡大して見て作業したい、プラのごみがちらかってしまうことに気が行ってしまう場合には手軽に使える作業台、「プラモ向上委員会 plamokojo ワークステーションVer.2.0 PRO」があります。
無数に穴の開いた金属プレート上で作業することで細かなカスはその穴から下にためることができて、まとめてトレイで処理ができます。
またLEDライト付きで約3倍率のルーペも備わっており、細かな作業でも手元を明るくそして拡大して見ることができるので作業がとてもスムースに進められます。
もっと知りたいという方はレビュー記事もどうぞご覧ください。
体育座り化
塗装まで済ませたHG アッガイ
体育座りポーズ
お尻は地面に着地してはいませんが、かわいいポーズが取れるようになりました。
パーツの脱着や余剰パーツもなくポージングが可能です。
仕上げとしては少々グラデーションをかけた塗装をしています。
充電式ハンディタイプのエアブラシで塗装しています。
ハンディタイプのエアブラシが気になる方はこちらのレビュー記事も参考にしてください。
体育座り化の改造以外にもモノアイの改造も別記事にまとめていますので興味があればこちらからどうぞ。
他のジオンモビルスーツのモノアイも改造しています。
これらのモビルスーツ以外にも応用ができる内容だと思いますので参考にしてもらえればと思います。
HG アッガイ 改造 ”体育座り”化のまとめ
今回は基本的に手元にあるものだけで、しかも脱着なしでできる体育座り化の改造を紹介しました。
ぜひ挑戦してカワイイ体育座りポーズを鑑賞しましょう。
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