ガンプラやロボットなどのキャラクターモデルは接着剤を使わずに組み立てるスナップフィットが主流ですね。
プラモデルを始めた当初は接着剤を使って組み立てて色分けされていないパーツを筆塗りして楽しんでいましたが、ある時から接着剤不要のキットが主流となり感動したものです。
一方で戦車や飛行機などのスケールモデルといわれるキットは接着剤を使うことが前提ですし塗装もする前提なので色分けされていませんしモナカといわれるパーツ構成になっていますね。
なお、キャラクターモデルでも旧キットと呼ばれる、当時と同様のシンプルなキットが販売されています。
旧キットはちょっとハードルが高いな、、、と思う人もいるかもしれませんが、よくいう「ガンプラは自由」みたいな発想で好きに作ればいいと思います。
筆塗りでシンプルに仕上げたり、切った貼ったで納得いくまで加工してみたり。
この記事では80年代のアニメ 戦闘メカ ザブングルの旧キット 「ウォーカーギャリア」を例にキットの完成状態と少し改造にも触れて解説をします。
参考となる関連グッズや雑誌の紹介も。
ウォーカーギャリア(ザブングル)
今回紹介するのは、1/144 ザブングルセット1という複数のキャラクタが同梱されたキットからウォーカーギャリアをピックアップして紹介します。
なお、それぞれのキットは単体でも販売しています。
その中から「ウォーカーギャリア」を見ていきます。
R3というシリーズで1/100のウォーカーギャリアも販売しています。
こちらは、色分け済みのスナップフィットタイプのキットです。
「ウォーカーギャリア」はザブングルのストーリーの中で、主役のジロン・アモスが登場している主役機 ザブングルから乗り換えた機体です。
「戦闘メカ ザブングル」は1982年にテレビで放映された作品で総監督は「機動戦士ガンダム」の富野由悠季さんです。
「主役が搭乗する機体が途中で変わる」というのは今ではよくありますが、「主役機が変わる」という前代未聞のことをした初のアニメとしてもザブングルは有名です。
古いアニメではありますが興味がある方は、DVDやBlu-ray Boxが販売していますので見てみましょう。
ミリタリー感のあるマシンが多く、ガンプラとは違ったスケールモデルに寄せた製作をしても似合うマシンが多いです(個人の感想です)。
Part-1と-2で前半(1話~25話)、後半(26話~50話)に分かれて収容されています。
Part-2には劇場版「ザブングルグラフィティ」(1983年7月9日公開)も収録されています。
内容物
ウォーカーギャリアのキットとしては1色成型の2個のランナーが同梱していました。
(単体のキットでは緑のランナーが半分に分割されていて 緑2枚、白1枚のランナー構成のようです)
これで全部です。
部品は少ないですね。
部品数も少なく、ポリキャップもありませんので、関節は組んだ部品を次々と挟み込んでいく構成です。
エアブラシでの塗分けはマスキングや後ハメ加工など大変そうですが、工夫次第で逆に製作は楽しめそうです。
接着前提なので接着面積確保と位置だしのピンがあるだけで、合わせたパーツ同士の保持はできません。
組み立て
接着しながら組み立て作業を進めるか、仮組前提ならマスキングテープで仮止めしながら組んでいくことになります。
下の写真はマスキングテープで仮止めしながら組み立てている写真です。
接着するときには接着剤がはみ出さないように適量の接着剤を合わせ部に塗布して接着していきます。
合わせ目消しをするのであれば、隙間に接着剤を流し込んでむにゅしてやすりがけ、とスナップフィットのキットと同様な作業になります。
接着剤を流し込み、「むにゅ」とした状態。
武器類のモナカ構造は今も同様ですね。
ウォーカーギャリアのキットの魅力の一つがこのバズーカ。
こんな武器って他のキットではなかなか目にしないですよね(笑)
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旧キットあるある?
基本的に合わせ目あり、モナカ構造
古いキットなので、部品同士の合わせがいまいち
ヒケもあちらこちらに
部品はどこでカットすればいいのかわかりづらい?
などでしょうか。
例えばこの写真、頭部のアンテナ、機銃の部品ですがどこでカットすればいいのかわかりづらいですよね(笑)。
カットしすぎないように、完成図や参考イラストなどで見極めて(笑)カットします。
接着剤はつけすぎないように慎重に作業します。
でもこれらはすべて旧キット製作の醍醐味?ですねw
改めて、最近のガンプラってよくできているな、と思います。
でも塗装や普通に合わせ目消しをしている人なら旧キットでもハードルは高くないと思います。
いちど作ったら沼にはまるかも?
どこまで仕上げるか
どのように仕上げるのかによって必要な工具類がおおきく変わってきます。
組み立てて素の状態
素の状態というのも味があっていいですよね。
- ニッパー
- 接着剤
- デザインナイフ
- マスキングテープ
- カッターマット
プラモデル製作に必要な基本的な工具類は別の記事にもまとめていますので参考にどうぞ
組みたてるだけなら無くても困りませんがあると便利なグッズとしてカッターマットや、コンパクトな作業台のワークステーションがあります。
ワークステーションは自宅に工作専用の作業場はなくても作業しているぞ、という雰囲気が出ますよね。
プラごみもまとめられるのでちょっとした作業の際にも便利です。
組み立てて塗装(筆塗り)
旧キットの味を感じられる仕上がりですよね。
- ニッパー
- デザインナイフ
- 接着剤
- カッターマット
- マスキングテープ
- 筆
- 塗料、溶剤
- 塗料皿
合わせ目を消して塗装(筆塗り)
- ニッパー
- デザインナイフ
- 接着剤
- カッターマット
- マスキングテープ
- 筆
- 塗料、溶剤
- 塗料皿
- 各種やすり
- パテ
ディテールアップや切り貼りして仕上げる
スジボリ
タガネ、ガイドテープ、定規、など
スジボリの工具と、それを使ったスジボリの状態を写真で解説しています。
興味があればこちらの記事も参考にどうぞ。
後ハメ加工
ナイフ、ニッパー、プラ棒、のこぎり、ポリキャップの余り、など
後ハメ加工については別の記事にまとめていますのでよろしければこちらもご覧ください。
塗装
筆塗り、エアブラシ、など塗装は普段ご自身でやっているものと変わらないです。
エアブラシを始めてみたいということであれば、手軽なハンディタイプから始めてみてはどうでしょうか。
本格的にエアブラシを揃える前に、エアブラシの練習用でもいいですし、どのくらい塗装に使えるのかお試しで使用してみてから圧の強い本格的なコンプレサーのエアブラシにしてもいいと思います。
ちょっとした工作のときのスペアとして持っていても便利ですよね。
改造
プラ板、プラ棒、各種接着剤、のこぎり、やすり、など
部品を分割、ヒケやだるい角をしゃきっとさせたり、仕上げたい方向に加工しましょう。
旧キットに限らずスナップフィットのキットでも作業の考え方は同様ですよね。
パーツ分割 : 後ハメ加工で塗装を楽にする作例を別の記事にしています。
ポイントは薄刃ののこぎりを使って、パーツがもともと分割されているパネルのように仕上げるといいと思います。
後ハメ加工 : パーツをかぶせてしまう部分でも元の形状を生かして後からはめられるように少ない改造で後ハメができるように様々な方法があります。
エッジだし、面だし : 古いキットは型の精度などの関係でエッジがいまいち角ばっていなかったりヒケが多い場合があります。
シャープなエッジにしたり、ヒケを整えて面を平らにしたりするときのおすすめ工具を紹介しています。
どこまで仕上げるか
これまで見てきたようにどこまで仕上げるかによって必要な工具類は増えますが、基本的にスナップフィットのキットで使用しているものと大きく変わらないですね。
もっとも異なるのは接着剤がマストというくらいでしょうか。
改造はどこまで行うのかでキリがないですが、のこぎりやナイフ、ニッパーで切断、やすりで整えたり仕上げ加工が基本工作になるので作業に必要な工具を用意しておきましょう。
最近のガンプラなどはパーツ分割が優秀すぎて組み立てただけでも高い完成度で出来上がりますよね。
それが逆にエアブラシ塗装の時などパーツが多すぎて塗装作業に疲れてしまったり、元の素組みの完成度が高すぎるため塗装までしたけど完成度が思ったより変わらなかったり、なんてことを思うことがありますが。。。
HGでもパーツ数が多いものもありますよね…
旧キットは元がシンプルで部品数が少ないので塗分けのマスキングの手間はあってもさくさく作業が進められるし、手間をかけた分だけ完成度が上がるという充実感は間違いなく高いと思います。
旧キットの参考書
旧キットの作例が載っている雑誌をみるとやる気が湧いてきます。
ここまでできるのか、と感心させられるとともにチャレンジしてみようという気が湧いてきますよ。
ザブングルの作品がつまった1冊です。
ザブングル、ウォーカーギャリアといった主役機だけでなく、登場する他のウォーカーマシンも多数掲載されており感動モノの1冊です。
旧キット全盛の時期の雑誌もとても参考になります。
上記は1980年代に販売されたHobby Japan 別冊のKindle版として復刻された書籍です。
電子書籍を読むためのデバイス(タブレッドやPC、スマホでも)が必要です。
せっかく読むなら大きな画面で、通勤中でも空いた時間でも手軽に読めるタブレット端末はどうでしょうか。
スマホでも読めますが画面が小さいのでスクロールやいちいち拡大して細部を確認したりといった頻度が高いのでどうせなら8-10インチ程度のタブレットがお勧めです。
I-Pad miniやKindle Fireが持ち歩くにも読むにもちょうどいいと思いますよ。
話はそれますが、i-Pad miniならスタイラスペンもそろえればビジネスでも読書でも、その他のアプリで遊んでもいいですし、i-pad本体と1式そろえれば様々なシーンで活用できますね。
高価なApple Pencilでなくても十分活用できます。
プラモデルを趣味にしているなら、Kindle Unlimitedはどうでしょう。
プラモデルの雑誌はどれも比較的高価で紙媒体の本だと結構重いので読みたいときにどこでも持ちあるいて読むという感じではないですよね。
Kindle Unlimitedは月額980円。
製作の参考となる関連する情報誌や専門誌は1冊あたりの価格が高めです。
ということはそもそも1冊購入するよりも安く読めてしまうので、ホビージャパンや合わせて製作の参考になる航空機やカメラ雑誌のような情報誌や専門誌を読む場合にはとても助かりますよね。
プラモデル製作が趣味で関連する雑誌を読んだりスキルアップを考えている人ならこのようなサブスクがまさにぴったりなのではないでしょうか。
旧キットってこんな感じのまとめ
仮組みしたウォーカーギャリアはこのようなとてもシンプルな状態です。
このキットは2色ですが他の旧キットは1色の状態のものもおおいですよね。
これをどう仕上げるか、考えるだけで楽しくなってきますね。
旧キットは手を加えた分だけはっきりと満足感が味わえるキットとしてお勧めです。
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